ユンギさん、誕生日おめでとうございました(一か月以上の遅延)。
何か書きたい、書きたいと思っていましたが、書こうと思うと、その分、このツイートのように、何も書けなくなる…🫠
でも、世界中のARMY、世界のアイドル業界を見つめる業界人、韓国文化に興味のある人が世界中で再三、書き尽くし、議論されてきたであろう、何で私はBTSを好きになったのか、どこが魅力なのかについて、改めて自分の考えをまとめることで、一旦自分の思いを昇華しようと思います❣️
あまりにも長文であり、まだまだ書き足りないため、シリーズ化する予定です。
とりとめのない、脱線ばかりする私の文章に、しばしお付き合いいただければ嬉しいです。
Not today 弱い自分たちでも、前に進むしかない
皆さんは、ガラスの天井という言葉を知っていますか。
有名なのは、2016年のアメリカ総選挙ですね。
当時の大統領選挙で、民主党候補者のヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに敗北した際、その最後の演説に、
”私たちは最も高くて最も固いガラスの天井をまだ打ち破ってはいないが、そう遠くない将来に誰かが実現してくれると期待している。”
と締めくくってます。

そもそも、ガラスの天井とは、何でしょうか。2016年のアメリカ総選挙の1年後、私は大学の時に受けた教養の授業で、教授がその言葉を教えてくれました。
主にジェンダー論で使われる言葉でWikipediaによると、
資質・実績があっても女性やマイノリティを一定の職位以上には昇進させようとしない組織内の障壁を指す。女性やマイノリティが実績を積んで昇進の階段をのぼってゆくと、ある段階で昇進が停まってしまい先へ進めなくなる現象。鉄でなくて ガラスであるのは「目では見えない障壁に阻まれている」こと
だそうです。
日本では、社会で女性が昇進するときにぶち当たる障壁を例える場合に使用することが多いようですね。
同じ年の2017年、この言葉を引用しているNot todayという曲をBTSがリリースしていますが、その中で、お前を抑え込んでるガラスの天井なんて壊しちまえという言葉がでてきます。
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また、飛べないなら走りなさい、走れないなら歩きなさい、歩けないなら這っていきなさいという歌詞も出てきますが、これはキング牧師の言葉の引用です。
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動画を見る限り、困難があっても進み続けろという意味でこの言葉を使っているのかなと思います。
彼らが抱えてる、背負っている困難は、あまりに多すぎて説明しきれませんが、少しだけ助けになりそうな記事を貼らせていただきます。


正直、これくらいの言葉の引用だったら別に、BTSじゃなくて作曲家やプロデューサーの趣味では??ともいえるのですが、私は、こういった言葉の背景を知らないわけがない、というくらいにはBTSのことを信頼しています。その理由を、彼らが紡いできた言葉と一緒にまとめてみたいと思います。
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詩人になりかった RM
BTS(音楽制作に携わっているスタッフの方を含め)は、社会と自分たちの繋がりについて、前述のとおり歌に落とし込めることができるし、ガラスの天井という、ある意味社会学的な用語や、キング牧師の言葉を引用して、自分たちの曲に取り入れることができるグループなんですね(彼らの全ての曲の全ての部分が、自分たちの制作ではないですが…)。
で、少し話がそれるんですが、BTSのメンバーのリーダーのRMっていう人はBTSの曲を書いているメンバーの一人で、彼、国連のジェンダー不平等、特に自分が過去に抱えていたミソジニーまでさらけ出してるんですよね(やばすぎる)(いい意味で)。
そんな彼は、昔は作家か詩人になりたかったとのことで、うん、アイドルになってくれてありがとうという気持ちしかありません。
バイデンの支持率貢献のためとか、単なる演出とか、色々理由はあれど、招かれた国連での対話の中で、ここまで自分の言葉で自分の弱さについて話せる彼、一応アイドルなんですけど❓❓
こんなアイドルって世界にいたっけ❓っていうかアーティストでもこんなこと言える❓ごめんなさい日本のアーティストでこんな人いたらファンになるので教えてくださいって感じなのですが、、
彼は、Vlive(アイドル専用の動画配信サイト)でも、過去の過ちについて語っています。

ちなみに、韓国社会で一時話題となった、『82年生まれ、キム・ジヨン』についても読んだようです(私も読んだ)。

※ なぜこの本が話題となったかについては、こちらの記事が詳しいです。

また、下記のとおりスペインでもインタビューを受けており、韓国社会について言及しているのですが、
(以下、インタビュー記事抜粋)
Q. この若さへの崇拝、完璧さへの崇拝、K-popでの過度な鍛錬は韓国の文化的特徴なのでしょうか?
A. 西洋の人たちはこういうことを理解していないんです。韓国は侵略され、荒廃し、2つに引き裂かれた国です。ちょうど70年前には何もなかった。IMFや国連から援助を受けていたのです。しかし今、全世界が韓国を見ている。どうしてそんなことが可能なのか、どうしてそんなことが起こったのか?なぜなら、人々は自分自身を向上させるために、クソほど一生懸命働いているからです。
フランスやイギリスという、何世紀も他国を植民地にしてきた国にいて、「ああ、神様、あなたたちは自分たちにプレッシャーをかけている、韓国の生活はとてもストレスフルだ!」と僕のところにやってくるのですね。まあ、そうなんですけどね。そうやって物事を進めていくのです。そして、それがK-popの魅力のひとつでもある。もちろん影はありますが、あまりにも速く、あまりにも激しく起こることはすべて副作用があります。
Q. K-popに対する最大の偏見は何ですか?
A. プレハブ(既製品、大量生産の規格品)であること。
↑についての、私の思うやばポイント(何それ❓)は、
➀ 自国の歴史について海外の人(特に、違う文化圏の人に対して)に説明できる教養深さ
② 海外の歴史(この場合は植民地政策の歴史)について深い理解があり、そのうえで、多少皮肉を交えながらも誠実に質問に回答しているところ
②について、このインタビューは、スペインでのメディア取材(スペインの新聞)です。イギリス、フランス、オランダなど、ヨーロッパのいくつかの国は古くから、他国を植民地化して発展してきた歴史があります(スペインも含む)。
このインタビューの構造として、いわば強者である国の取材者(スペイン人)が、韓国(=過去に日本から侵略を受けた国)の若者(RM)に対して、なんで君たちはそんなに頑張るの??って聞いてるようなもんです。RMは、この構造を理解しており、それを少し皮肉っている印象を受けるのですが、それは飛躍しすぎた解釈でしょうか(上記のインタビュー下線箇所)。
ただ、当然ではありますが、現在のヨーロッパで生きている人が直接悪いわけではないということをRMは十分理解しているので、誰のことも責めてはいません。受け答えを見る限り、多少怒りはあるのかと思いますが、できるだけ事実には主観を入れずに答えている点に、彼の知性を感じました(超個人的な感想)。
で、つまり何がいいたいかというと、こういう知性がある人であれば、ガラスの天井という言葉の意味くらい知ってそうですよね?
インターネット上で、女性蔑視ゆえに炎上されているのになぜ炎上しているか分かっていない方や、日本の芸能界にて突然退場を迫られている方を、最近よく拝見しますが、そういった方は一度RMさんを見よう見まねでもいいので真似して勉強し、内省することをおすすめします😌
ぜひ、RMの爪の垢を煎じて飲んでみてください☺️
いったんまとめ
長くなりすぎたので、今回は主にNot todayとRMにしか言及できませんでした(泣)
なんとなく、彼らの只者ではない感は分かっていただけたのではないでしょうか。6月になったら、この人たちの帰還だ…嬉しすぎる…震える…ということで、また次の記事でお会いしましょう!!